2月25日に閉幕の韓国・平昌(ピョンチャン)冬季五輪は、「平壌五輪」「最大の勝者は北朝鮮」と一部で揶揄されるほど北朝鮮の存在感を高めた五輪になった。
2018年元日に新年の辞を発表した北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の対話攻勢に韓国が対応、南北高位級対話と五輪への北朝鮮の参加、金委員長の実妹である金与正(キムヨジョン)・党第一副部長の特使派遣など、南北が一気に緊張関係から対話ムードへと転換した。
北朝鮮が対話姿勢へ方向を変えたのは、一昨年来強化され続けてきた国連主導の経済制裁に苦しむがゆえなのか、あるいは「完成した」と宣言した核・ミサイル開発を含む中長期的な戦略による行動なのかはわからない。
経済制裁による主要産品の禁輸で貿易取引が縮小、経済活動にも支障を来しているとされる北朝鮮。今年1月、記者が平壌を見てきたかぎりでは、平穏を保っているかのようだった。
18年1月17日、平壌。気温は氷点下で市内を流れる大同江(テドンガン)も凍る中、中心部の金日成(キムイルソン)広場では拡声器の設置など、2月8日に実施される軍事パレードの準備が少しずつ始められていた。
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