北朝鮮の南北対話姿勢を、ひとまず受け入れた韓国の文在寅(ムンジェイン)政権。訪韓した北朝鮮の金与正(キムヨジョン)・朝鮮労働党第一副部長からの「早期の南北首脳会談」提案にも前向きな対応を見せた。
今回、北朝鮮からの五輪参加提案と南北対話を韓国が受け入れたのは、平昌(ピョンチャン)冬季五輪を平和的に開催するためだった。さらに、緊張状態にある朝鮮半島情勢を緩和させたいという文政権の意志が存在したことは間違いない。
北朝鮮の五輪参加が決まると、文政権の支持率は70%台から50%台へ下落した。慶応義塾大学の西野純也教授は、これは南北対話自体に対する批判というより、北朝鮮の五輪参加受け入れや南北統一チームの結成といった決定過程があまりにも突然だったからで、「政策決定プロセスが不透明で、公正さが見られないことへの国民の反発」だと指摘する。
「不透明で公正さがない」ということは、韓国国民が朴槿恵(パククネ)前政権を最も嫌った点であり、この解消を訴えて登場したのが文政権だったからだ。
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