「あきっぱ!」が仕掛ける駐車場の低価格化 市場規模3.5兆円!Airbnbの駐車場版
2011年には『シェア<共有>からビジネスを生みだす新戦略』という書籍も発売され一世を風靡したことから、スタートアップ業界ではシェアリングエコノミーサービスが増えてきている。しかし収益モデルの脆弱性からか、大型資金調達に至ることなく、少なくない数のサービスが市場から撤退した。シェアリングエコノミー銘柄は儲かるのか?
そんな懸念もある中で、回を分け3つのサービスを紹介する。初回は駐車場シェアリングサービス「あきっぱ!」を運営する、ギャラクシーエージェンシー。代表取締役の金谷元気氏に話を聞いた。

当初、ギャラクシーエージェンシーでは求人事業が主力だった。光通信系出身の金谷社長の営業力を武器に、営業に強い組織ができあがりつつあった。
そんな中、社内で新規事業を考えようと、各社員でアイデアを振り絞った。200個ほど出てきた案をポストイットでまとめていき、ふたつの意見に着目したという。
国内の駐車場料金市場だけで3.5兆円
「ひとつは、外出した際に車を停めるところがなくて困っているという話。もうひとつは地方出身の社員が、実家の土地が余っているのだが有効活用できないかという話。このふたつの意見から、空いた土地を活用した駐車場サービスに需要があるのではないかと考えました。現に東京都内では瞬間路上台数が6.3万件もあるという問題がありました」
実は「あきっぱ!」以外にも即時配達系のサービスなど候補はあったという。最終的に駐車場のシェアリングサービスである「あきっぱ!」に絞り込むには明快な理由があった。
「いちばんは市場規模がかなり大きかったことです。国内の駐車場料金市場だけで3.5兆円ありました。これはでかい!と。次に当社は求人事業で培ったB2Bの営業力があるので、駐車場シェアリングサービスで駐車場を開拓していく際に、既存の事業資産を活用できるのではないかと思いました。この2点が「あきっぱ!」に参入を決めた理由です」
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