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平易な英語が有権者の心つかんだトランプ演説 「Victory Speech」を徹底解剖

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米大統領選挙で勝利したトランプ氏の英語はわかりやすさが特徴(Barcroft Media/アフロ)

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1月20日、トランプ米国大統領が誕生する。キャンペーン中は毒舌と対立候補への容赦ない言葉が目立ったが、彼のスピーチの何が有権者の心をつかんだのか。

大統領選挙に勝利した直後の「ビクトリースピーチ」を分析してみた。15分間で話したのは1709語。1分当たり114語で、極めてゆっくりしたスピーチだ。単語の種類は435語(動詞は原形、名詞は単数形などに集約)。固有名詞を除くとちょうど400語で、辞書に使われる平易な単語「オックスフォード3000」が88%を占める。

(注)動詞は原形、名詞は単数形などに集約した。赤色は特徴的なもの、青色は否定表現

キャラ設定の秘密は派手な形容詞にあった

それ以外の単語で特徴的なのは、tremendous(すげえや)のような個性的な形容詞。「中学生が使うような基本的な語彙に、自分の好きな形容詞を加えて話している」のがトランプ英語だといえる。

敗れたクリントン候補と比べると、トランプ氏は I, We の使用が多い。一方、クリントン氏がよく言うeveryoneなどはあまり使わない。個人主義者でなく、We, people, countryなどナショナリストらしい言葉選びをしている。演説の途中で周囲をじっとにらんで長く間を取るなど、演劇のようなテクニックも使っている。発音は正しいし、ニューヨークなまりもない。

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