リストラの総仕上げか、それとも再成長への礎か。
ソニーは昨年4月、「ジョブグレード制」と呼ぶ新しい人事制度を導入した。最大の特徴は年功要素を完全に撤廃したこと。現在果たしている「役割」に基づいて格付けし、給与を決める仕組みに変えた。
概略は図1のとおりだ。2000年代に導入された旧制度では、学部卒の新入社員の場合、CG(コントリビューショングレード)3からスタート。基本的には年齢に応じて昇級する。
40代前後になって管理職に昇格すると、CGからVB(バリューバンド)と呼ばれる等級に変わり、年齢ではなく評価に応じて昇級する。ただしいったんVBになるとCGに戻ることはなかった。
これによって何が起こったか。日本企業のご多分に漏れず、ソニーもバブル期の大量採用とバブル崩壊後の採用抑制によって人口ピラミッドが逆三角形になりつつあった。そうした中でVB6~7の等級にはびこる「名ばかり管理職」が増加。社員に占める管理職比率は4割に上っていた。
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