低迷するAV機器やスマートフォンとは対照的に、飛ぶ鳥を落とす勢いで急拡大しているのが、平井一夫社長の出身母体でもあるゲーム事業だ。2013年11月に発売した「プレイステーション4(PS4)」は、据え置き型ゲーム機で過去最大のヒットとなったPS2を上回るスピードで売れている。
昨年11月には累計販売台数3000万台を突破。米調査会社VGチャートによれば、15年12月時点でのPS4の累計販売台数は3500万台を超えた。競合する米マイクロソフト「Xbox One」の約1900万台、任天堂「Wii U」の約1200万台と比べてもPS4は頭一つ抜けている。
日本ではスマートフォン向けゲームの台頭で家庭用ゲーム市場は縮小しているが、北米や欧州では家庭用ゲーム市場も拡大しており(図)、PS4は出荷台数の9割を海外が占めている。AV機器を含めたソニーが持つラインナップの中で、世界で戦うことができている数少ない製品だ。
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