共産党と公明党が今回の総選挙の勝者だ

共産党の大躍進、公明党の議席増が持つ意味

12月8日の記者会見における日本共産党の志位和夫委員長(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

この度の衆院選で勝利を収めたのは、改選前議席を上回った自公政権ということになる。が、個別政党として勝者と呼べるのは、日本共産党と公明党だ。

共産党は議席数を8から21に激増させ、18年ぶりの小選挙区での当選と、念願の同党単独での法案提出権を手に入れた。また公明党も議席数を31から35まで増やしている。自民党が議席を減らしているため、与党は公明党のおかげで改選前議席を上回った計算になる。

ではなぜ、共産党と公明党が勝者になったのか。これは戦後最低といわれる52.67%の投票率(推定)のおかげもある。必ず一定の票数をひねりだす組織政党は、低投票率ほど有利になるからだ。しかしそればかりではない。戦略のうまさが見てとれる。

雇用不安に脅える若者を取り込み

衆院選の最終日である12月13日。最後の取材を新宿東口に選んだ。共産党が最後の街宣を行うことになっていたからだ。ちなみに昨年の参院選で、共産党の吉良よし子氏がマイク収めを行ったのと同じ場所だ。派手なドラムの音と支持者の応援する声が大きく鳴り響いていたことを覚えている。

予定時刻の午後7時半に新宿駅東口からロータリーに出ると、2~3名の若い男性がビラを配っていた。ブラック企業に関するチラシだ。その先を見ると、道路の脇に停められた街宣車の上で、志位和夫委員長が元気よく演説している。「私たち共産党がブラック企業規制法案を国会に提出したら、厚労省がさっそく5000社以上の立ち入り調査を行ってくれた」と、実績をアピールしていた。

次ページ躍進月間に5100人が入党
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • 最新の週刊東洋経済
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
危機はこれからが本番!<br>コロナ倒産 最終局面

新型コロナウイルスの感染拡大で企業業績に大打撃。資本不足の企業が続出し、大手でさえ資本増強に奔走しています。政府の支援策で倒産は小康状態でも、もはや倒産ラッシュは時間の問題に。苦境の業界をリポートし、危ない企業を見破るノウハウを伝授。

  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT