似て非なる日独2強は異次元の競争に突入
世界販売1000万台。トヨタ自動車は前人未到の数字を2013年度に達成した。
その背後にぴたりとついてきたのが欧州最大の自動車メーカー、独フォルクスワーゲン(VW)だ。14年にトヨタに1年遅れて1000万台を超えた。同社の当初計画からすると、4年も前倒しでの達成だ。今年はVWがトヨタを追い抜くのではという観測も多い。
世界の販売台数では肩を並べることとなったトヨタとVWだが、数を稼ぐ地域は両社で大きく異なる。トヨタは日本、北米、東南アジアが多い。一方、VWは欧州と中国だけで全体の7割以上を占める。正面からぶつかり合う市場は少ない。
VWのここ数年にわたる急成長ぶりは、ほぼ中国での伸びで説明がついてしまう。販売台数は直近7年間で3倍強に拡大。一方でトヨタは100万台前後で伸び悩んでいる(図表1)。
1984年に現地メーカーの上海汽車との提携で参入してから約30年と、VWの中国での歴史は長い。ボッシュやコンチネンタルといった同じドイツの部品メーカーも中国へ向かい、盤石なサプライチェーンを築くことができた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら