生き残りへの懸念や商売への影響に不安の声も
2014年後半に明らかにされたトヨタグループの再編が15年から実行へと移される。
そのキーマンになるのが6月にアイシン精機の社長に就く伊原保守氏(63)だ。
トヨタ自動車で副社長まで務めた伊原氏は、総合企画部門や調達部門などのトップを歴任。トヨタの経営はもちろん、部品産業の動向や仕入先の感情にも精通している。
今回の再編は、トヨタが進める車作りの構造改革「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」を成功に導くためのもの。あくまでトヨタファースト──トヨタの戦略が最優先にある。
6月以降、豊田自動織機、デンソー、アイシン精機といったグループ大手社長の中で最年長となる伊原氏。新たなリーダーとして部品メーカーをまとめ上げ求心力を発揮することを、トヨタは期待している。
TNGA成功のため部品の強化が必須に
00年代、世界販売を急拡大してきたトヨタ。世界各地に投入する新型車の設計図面を次々起こすなどしたことで開発現場は疲弊した。
11年にトヨタ自らが独フォルクスワーゲン(VW)、韓国・現代自動車との競争力を分析・比較した資料がある(図表1)。
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