ファミリーマート社長、「早く2位になりたい」 2015年度も1000店台の出店を継続

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――大量出店はいつまで続けるのか。

 先ほども述べたように、1000店舗くらいの”開店力”は常に持っていないといけない。来年も1000を下回ることはないが、1500か1100なのかはまだ決めていない。

――今年度は減益だが、15年度以降の業績の見通しは?

来年度は増益に持って行きたい。通常、店舗は開店からだいたい2~4年目くらいまで売上が伸びていく。つまり12、13年度に開いた店が伸びてきて、来年度はその利益を収穫する時期に入っていく理解でいいと思う。

今期の第3四半期(9~11月)は既存店の売上高は前年同期比99%ぐらいになると思う。生活防衛をしている方が多いのだろう。ただ、客数が戻ってきており、回復の兆しもある。一方で、飲料を中心に1人当たりの購入点数は減っている。特に地方でその傾向が強いので、注視しながら経営していく。

セブンにあってファミマに足りないもの

経費の削減も進める。積極出店のために人員を強化してきたが、ちょっと大きめの部隊にしてきたので、(現場での経営指導に当たる人員に配置転換するなど)縮小し適正化していく。そうすると本社の経費削減ができる。これが来年度以降効いてきて、また成長過程に入っていけると思う。

今年10月の中間決算で従来の増益見通しから一転、減益予想に下方修正した

――セブン-イレブンは好調だが、ファミマの業績が苦戦している。何が足りなかったと考えられるか。

前提としてファミマだけが苦しいのではない。小売り全体が外部要因(増税や夏場の天候不順)でやや厳しいのは否めない。独自の要因としては、積極出店による経費先行がある。

重要なのは、資金力であったり、システムを最新化したり、いい商品を出し続けたり、加盟店を通してよりよいサービスを提供し続ける力を持っているかどうか。その資源に関して大手3社の中で、われわれが見劣りしているということはない。ただその組み合わせでいろんなものが出来る。やはりセブンさんは速いし、質も高い。さすがだと思う。でも十分にファミマも追いつける。新しいものをつくる力は持っているから、引き続き挑戦していくことが重要だ。

――昨年、出店は「インフラの役割を果たす上でも重要」と話していた。

やっぱり、「歩いたら近くに必ずある」というネットワークが基本。24時間365日開いているので、できるだけ客の近くにあることがネットワークの強さだと思う。昔、コンビニは開いていればよかった。24時間モノを売っていればよくて、おいしくなくてもコンビニだから仕方ないという時代があったはず。でも今はコンビニの弁当ってうまいじゃん、この価格でこのクオリティ、いろんなサービスも加わって便利だねという時代。

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