伊藤園が大幅減益、「消費増税影響」の深刻度

冬の宣伝を強化し巻き返し目指す

お茶市場を開拓してきた伊藤園。今期の営業利益は約4割減となる見通し(撮影:今井康一)

「お~いお茶」で知られる飲料大手の伊藤園は12月1日、2015年4月期の業績予想を大幅に下方修正した。

今年4月の消費増税後、想定以上に顧客の節約志向が強まっていることに加え、稼ぎ時である夏場の天候不順が響いた。12月1日に上半期(5~10月)の決算説明会を行った本庄大介社長は「下半期も消費回復の遅れが見込まれる」と悔しげに話した。

伊藤園は期初段階では、通期で売上高4555億円、営業利益230億円と過去最高益更新を見込んでいた。しかし、5~7月期の営業利益は前年同期比60%の減益と大幅に悪化。8~10月も取り戻すことはできず上半期の営業利益は前年同期比43.4%の減益に沈んだ。

そこで業績予想を下方修正。通期売上高予想を4370億円(前期4377億円)、営業利益予想を120億円(同211億円)に変更した。営業利益は前期比43.1%減と、大幅減益に沈む予想だ。売上高は微減収という予想だが、もしこの通りになれば、1992年の上場以来、初の減収ということになる。

自販機の落ち込みが深刻

1日の決算会見で悔しげに話した本庄大介社長

伊藤園に、いったい何が起こっているのか。

上半期(5~10月期)の飲料販売実績は、売上高、数量ともに前年度比マイナス3~4%と不調だ。「あらゆる種類の飲料に影響が出ているが、特に(定価販売が基本の)自動販売機の落ち込みが大きい。いつごろ売り上げが回復するのかと言われると…年明けごろだろうか。はっきりしたことはわからない」(本庄社長)。

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