
第1回:後悔しない「不妊治療の病院選び」ポイント5つ
第2回:40歳を前に「卵子凍結」した女性の偽らざる本音
第4回:「1年以内に閉経も」32歳女性が選んだ妊娠への道
職場で言われてつらかったこと
職場において、上司や同僚などの無理解に苦しんだという不妊治療中の人の声は後を絶たない。
・職場に理解してもらおうと、上司に率直に事情を説明しましたが、「そんな治療をするなら仕事はするな」と言われました(40代契約社員)
※NPO法人Fine~現在・過去・未来の不妊体験者を支援する会『不妊白書2018』より、以下同様
Fineの理事長・松本亜樹子氏は言う。
「こういうプレ・マタニティハラスメント発言を聞くかもしれないと思うから、そもそもたくさんの人が職場では治療をしていることを言えないでいます。上司から面談のたびに『今は治療しないでくれ』と言われ、退職につながったりするケースもあるのですから、うかつには告げられません」

Fineが実施したアンケートでは、35%の人が、職場で不妊治療をしていることを周囲に話していなかった。厚生労働省が2017年度に行った調査ではこの数字はさらに高く、57.7%と過半数の人が職場には「一切伝えていない・伝えない予定」と回答した。
とはいえ、不妊治療というものは、職場にだんだん隠しておけなくなるものでもある。松本さんによると、多くの人が周りに話をし始める時期は、不妊治療の中でも通院回数が多い体外受精、顕微授精に入っていくときだという。
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