黒田総裁は、「松岡修造効果」を狙っていた? 株価急騰後の、海外短期筋の売りに注意

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日銀の黒田総裁は「松岡修造効果」を狙っていた?(撮影:(左)今井康一、(右)アフロスポーツ)

量的緩和の肝は「松岡修造効果」だった

前回のコラムで、異次元の緩和に限界が生じ始めていた、と述べた。日銀が国債を買って銀行に資金を流し込んでも、借り入れ需要が弱く、融資などの形で資金が銀行の外に流れ出にくいため、経済に出回るお金の量を測るM2は、前年比で3%しか伸びていない。

お金の出口が詰まっているところに、追加緩和で入口からさらに資金を注ぎ込んでも、M2の伸びは高まりにくい(他の経済政策で景気が改善し、その結果借り入れ需要が増えれば、M2は大きく伸びるだろう)。実体経済だけではなく、株式市場にも外貨資産にも不動産にも、資金はなかなか流れ込まない。

では、なぜ追加緩和直後に株価が上がり円安になったのか、それは、「気分」、「誤解」、「錯覚」による。日銀自身も、量的緩和の効果は「期待に働きかけること」と語っている。日銀が、景気が良くなる、インフレになる、と語れば、皆がそう信じてお金を使い、それで本当に景気が良くなる、という展開が狙いなのだ。かなり危ういと言える。今のところ、家計や企業はなかなかそれを信じない。だが、株式市場や外為市場は、信じてはいないが緩和を売買の口実として、株高・円安が進んでいる、ということなのだろう。

どうも、黒田日銀が目指しているのは、松岡修造氏のようだ。彼は熱い(暑苦しい?)キャラとして、「熱くなれよ~!!!」と叫んで勇気づけてくれる。日銀も、「熱くなれよ~、景気がよくなるんだ、思い切って金を使えよ~!!」と叫びたいのだろう。ただ、スポーツであれば、メンタルはとても大事だが、家計管理や企業経営、投資計画においては、熱くなるだけでは危険だ。

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