赤い新星「小米」、ついに世界シェア4位へ レノボを抜き去り、ファーウェイにも肉薄
中国のスマートフォンメーカー、北京小米科技(シャオミ)の躍進が止まらない。11月10日、米ディスプレイサーチが発表した世界のスマートフォン出荷台数シェアによると、第3四半期(7~9月)は5.7%。同じ中国のレノボ(5.4%)を上回り、第4位に躍進した。
9月にはアップルがiPhone6を発売。アップルのシェアは第2四半期の12.4%から第3四半期には12.9%へと上向いた。上位陣のシェアをみるとサムスン電子が26.6%から26.2%、ファーウェイが7.3%から6.8%、レノボが5.6%から5.4%、LG電子が5.1%から5.0%へと軒並みシェアを下げている。そうした中で、5.3%から5.7%へとシェアを引き上げたシャオミの好調ぶりは特筆すべきものだ。
今年の売り上げは1兆3000億円に
シャオミは、2010年4月に設立されたベンチャー企業。2014年通年で6000万台(前年比3・2倍)の販売を計画している。わずか1社で、日本のスマホ市場規模 のちょうど倍を販売するという野心的な計画だ。シャオミの創業者である雷軍CEOは、2014年の売上高について「800億元(約1兆3000億円)になるだろう」と強気だ。
シャオミはスマホブランドだが、自社では企画と販売、顧客サービスしか行わず、端末の設計や生産は台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)などの受託メーカーに外注している。アップルと同じファブレス業態のため、“中国のアップル”と呼ばれることも少なくない。
中国で吹き荒れたシャオミ旋風は、世界へも広がりつつある。7月、インドで地元のネット通販業者を介して販売を開始。8月にはブラジルのサンパウロに事務所を開設し、南米市場参入への橋頭堡を築いた。マレーシア、フィリピンなど東南アジア数カ国にも進出済みだ。トップのサムスン電子、2位のアップルへと肉薄する日も近いのかもしれない。
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