資格取得を「リスキリング」と勘違いしている人へ VUCA時代こそ「汎用的読解力」で自分軸を持つ
私の場合は、読解力がないことで困っている人が多いということがわかったので、「リーディングスキルテスト」を開発して、自治体と連携して、解を出していくという仕事をしています。
日本には、まだ解決されていない困りごとが山のようにあります。それが何なのか、きちんと言語化して、その解決策について考えられる能力は、「Π型」の人生の重要な軸となるでしょう。
もし3回目のライフシフトをする時には、2回目までの人とのつながりなどから、みんなのビジネスを手伝うという立場に徹するのも良いと思います。たとえばベンチャー企業には理系の人や事業が多いのですが、そこで働く人に関する人事問題を解決するためのCOOが必要になります。
でも、ベンチャー企業も、これから30年間人事で働きたいという人を雇うのはきつい。そこで、60代ぐらいで、それまで経理や労務をやってきた経験があって、給料が少なくてもいいから若い人の役に立ちたいという方が望まれているわけです。
好奇心があって、その仕事の中身に関心があり、自分のやり方を偉そうに押し通すのではなく、若い人のやり方を理解しようとするフェアな姿勢がある方なら、まだまだ活躍できるでしょう。
一斉行進が生産性の低さの理由
新卒採用で一斉に人生の行進をするというのは日本に特有です。
欧米では、中途採用が普通ですし、一度働いて、また大学に行くということも当たり前ですから、みんなが一緒に行動する日本人は異様かもしれません。
さらに、日本の会社では、総合職的なオールラウンダーが求められます。仕事に対していちいち好き嫌いは言っていられないし、そういう人は求められない。でも、本当は自分には向いていないことなのに、我慢しすぎてしまうと、そのうちに、自分は何が嫌いで、何が好きなのかもわからなくなっていくのではないでしょうか。
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