大谷翔平の二刀流を支えたマドン監督の凄い会話 「彼がやっていることを、私はやったことがない」

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ジョー・マドン監督と大谷翔平(写真:AP/アフロ)
日本人初の満票でア・リーグのMVPを獲得し、全米から注目された2021年の大谷翔平。その快挙にはジョー・マドン監督(67)の存在が欠かせなかったといえます。ロサンゼルス在住で4年間大谷選手に密着取材した斎藤庸裕氏の著書『大谷翔平 偉業への軌跡【永久保存版】 歴史を動かした真の二刀流』から一部抜粋し、ジョー・マドン監督と大谷翔平、2人の関係について紹介します。

「野球はアートだ」とマドン監督が語る理由

大谷の二刀流成功にはジョー・マドン監督(67)の存在が欠かせなかった。マドン監督は、レイズ(2006〜2014年)、カブス(2015〜2019年)を率い、最優秀監督の栄誉を3度受賞。データに基づいた極端な守備シフトや、複数ポジションを守れるユーティリティー・プレーヤーの重用など斬新な戦略を取り入れてきた。

一方で「1985年の野球」と呼ぶ、バントや盗塁、スピードを生かした戦い方も好む。「野球はアート(芸術)だ。どちらかに偏ってはいけない。バランスが重要」。伝統を重んじながら、新しいことを積極的に取り入れる柔軟性を併せもつ。血が騒いだ二刀流選手起用。就任2年目で、大谷翔平の底知れぬ潜在能力を開花させた。

投打で同時出場するリアル二刀流や登板前後の出場など、前年までの二刀流スケジュールを今季は一新した。固定観念にとらわれず、挑戦する精神はどこか大谷と似通っていた。

「私は、これまでもたくさん(通常とは)違うことをやってきた。〝最初〞というのが好きなのかもしれない。誰かが『それはできない』と言うことに(気持ちが)奮い立たされる」

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