自動車部品のNOK、「上顧客」はiPhone

子会社が貢献し中間期の営業利益が3倍

独立系の自動車部品メーカーで、オイルシールでは世界シェア5割を握るNOKの業績が好調だ。同社は10月21日に業績の上方修正を発表し、2015年9月中間期の営業利益が前年同期の約3倍の258億円になる見通しだ。期初の会社計画171億円に対して5割上振れたことになる。

自動車用シールも順調だが、今回、業績を大きく押し上げたのは、もう一つの主力事業である電子機器部品。具体的には、子会社である日本メクトロンが主に手掛けるフレキシブルサーキット(FPC)だ。FPCは薄くて柔軟性のある回路基板で、携帯電話やパソコン、デジタルカメラなどさまざまな小型のデジタル機器に採用されており、同社は世界シェアトップ。このFPCが、主な取引先であるアップル向けに大きく伸びたのだ。

 スマートフォン効果を満喫

今第1四半期(4~6月)の決算短信にはスマートフォン向け需要の増加で電子機器部品の販売が拡大したことが記されている。つまり、貢献したのはアップルのiPhone向けだろう。

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アップルが毎年更新しているサプライヤーリスト。NOKの子会社である日本メクトロンも、「Nippon Mektron Ltd.」(画像中央)として掲載されている

アップルは9月19日、「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」を新たに発売したばかり。初日の予約注文数が過去最高となり、発売3日で販売が1000万台を超すなど、好調な滑り出しを見せている。この最新機種のためにFPC需要が大量に発生したと考えられる。

FPCほどではないが、自動車用のオイルシールも計画を上回っており、原価低減も進んでいる。今回の上方修正は、営業利益の上方修正額(87億円)が売上高のそれ(40億円)を上回る点も大きな特徴だ。これは自動車部品の原価低減に加え、FPC生産の習熟効果が上がっており、歩留まりの改善で事業採算が高まっているようだ。

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