水ビジネスの幻想と現実[2]--日本勢唯一の“独壇場”に異変、水処理膜の覇権争い

中東など水不足の地域で建設が相次ぐ海水淡水化施設。その心臓部とも言える「水処理膜」で、日東電工や東レなどの日本企業は高い世界シェアを有するが……。 

「もし海水から新鮮な水を安価に取り出せるようになれば、他のあらゆる科学的業績をもしのぐ偉業となろう」。かつてジョン・F・ケネディ元大統領はそう演説し、海水淡水化技術を国家事業として推進した。それから40年。彼の描いた近未来が、今まさに現実となっている。

中近東やアフリカなど日頃水不足に悩む国々が、海水淡水化プラントの建設を加速させている。そして海水から塩分を取り除く、根幹の役割を担うのが「膜(フィルター)」だ。

使用されるのは「逆浸透膜」という複数ある水処理膜の中でも最も目の細かいもの。20リットルの海水に入っている塩分は、これに通すとスプーン1杯(1・5グラム)にまで濾過できる。穴の大きさはわずか1000分の1ミリ、電子顕微鏡を使っても穴が空いているのかどうか確認はできない。

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