斬り合いより“一致団結” 配給会社が初の共同PR

映画業界で前代未聞のイベントが始まった。その名も「サムライ・シネマキャンペーン」。今秋から冬にかけて公開される時代劇5本を、5つの配給会社が共同で告知。劇場だけでなく、書店などで原作フェアも展開する。「前例がない」(東映・岡田裕介社長)というように、ライバル同士がタッグを組んだPRイベントは初の試みだ。

参加配給会社には東宝、東映、松竹、アスミック・エース・エンタテインメントに加え、米系配給会社のワーナーエンターテイメントジャパンが名を連ねる。17日のキックオフセレモニーには参加5社の社長が集結。「時代劇は邦画が持つ一番の宝であり、世界に打ち出していく一番の刀。まずは国内からヒットさせていきたい」(東映・岡田社長)と、お家芸復活に意欲を燃やした。

昨今の歴史ブームなどを受けて、今年は時代劇映画が多出。年間9本はここ数年にない公開数だ。しかし「時代劇は観客を呼ぶハードルが高い」(東宝・高井英幸社長)。テレビドラマの映画化と違い、大ヒットにつながりにくいのが各社共通の悩みだった。今回は興行収入の目標を設定していないが、「この中から大ヒットが生まれれば」と東映の岡田社長。一致団結で時代劇の復権につながるか、新たな試みに向けられる期待は大きい。

(本誌:宇都宮 徹 撮影:大澤 誠 =週刊東洋経済2010年10月2日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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