「炭素利益率(ROC)」が高い100社ランキング 少ない温室効果ガスで多く利益を出せた会社

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注目される炭素利益率で企業ランキングを作成(写真:tarasov_vl iStock/Getty Images Plus)

二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス(Green House Gas:GHG)排出に対して企業や家庭がコストを負担するカーボンプライシングの本格的な導入が検討されている。排出量に応じて課せられる「炭素税」や各社に割り当てられた排出枠を売買する「排出権取引」などが方法としてあるが、これらが導入されると企業の評価も従来とは異なる視点が求められることになりそうだ。

さて今回は、この新しい企業評価の指標の1つとして注目され始めている炭素利益率(Return On Carbon:ROC)をご紹介する。

ROCは営業利益をGHG排出量で割って算出する。GHGはデータの収集のしやすさから自社が直接排出する「スコープ1」と使用電力などの間接排出「スコープ2」を範囲とすることが多い。数値が高ければ、今後、カーボンプライシングが導入されても、新たに発生するコストを現状の利益水準で対応でき、財務面での余裕度が高いと判断できる。

データは『CSR企業総覧(ESG編)』2022年版掲載のGHG排出量と、連結優先の3期平均営業利益(2021年3月期まで)を使い計算。GHG排出量1万t-CO2以上の金融機関を除く一般事業会社を対象に上位100社のランキングを作成した。

トップは大和ハウス工業

ランキング1位は大和ハウス工業で6724.3(百万円/千t-CO2、以下同)。GHG排出量55.0千t-CO2に対して、3期平均の連結営業利益は3701億円。今後、炭素税などが本格的に導入されても影響は少なそうだ。

『CSR企業総覧』(東洋経済新報社)。書影をクリックすると東洋経済STOREのサイトにジャンプします

同社はGHG排出についてグループ全体でパリ協定が求める「2℃目標」を十分に下回る水準の目標を設定。2030年度までに2015年度比50%削減、2050年度までにネットゼロの目標を掲げている。実際、前年2019年度の65.6千t-CO2から16.2%減少と着実に削減を進めている。

売上高単位当たりの排出量は、2020年度に2015年度比で39.3%の削減を達成。事業活動での使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際的なイニシアチブRE100に参加。2019年度より全国の施工現場、事務所や展示場に再エネ電力の本格導入も開始している。

2位はマキタで6591.7。GHG排出量11.7千t-CO2に対して3期平均の営業利益は769億円だった。製品での取り組みだけでなくドイツやオランダの販売子会社で、地下熱を利用した冷暖房システムの導入や、自然光を取り入れた省エネを実現した建物の利用なども行っている。

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