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セブン&アイ「そごう・西武売却」その先の超難題 創業事業のイトーヨーカ堂はこのままでいいのか

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  • 鈴木 貴博 経済評論家、百年コンサルティング代表
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優秀な社員を経営資源として投入して、創業事業であるスーパーストア事業に投入してなんとかしようとするわけですが、イトーヨーカ堂は2022年2月期予想で約1兆円を売り上げながら営業利益は50億円、食品主体のスーパーであるヨークベニマルは約5000億円の売り上げで140億円の営業利益です。

ヨークベニマルのほうが儲かっている理由は、イトーヨーカ堂の食品売上比率が約5割であるのに対してヨークベニマルが約8割と高いこと。言い換えれば衣料にそれほど依存していないからこそ、稼ぎに差が出たと言えるでしょう。

そこで今後、そごう・西武を手放すとなれば、今期以降、衣料部門をどう立て直すか、そしてスーパーストア事業全体をアフターコロナの軌道に乗せるためにどうするかはセブン&アイHD経営陣にとって大きな検討課題になります。

株主が要求していることは、

「そこに力を入れるな」

ということにほかなりません。

「国内と海外のコンビニエンスストアは合計約8.3兆円のチェーン店売り上げを達成して約4500億円の営業利益を稼いでいる。そこに経営リソースのすべてを注ぐのが当然じゃないか。だってコンビニ事業の利益が5%増えただけで、スーパーストア事業全体の利益よりも大きいのだから」というような趣旨のことを思っているはずです。

創業事業のイトーヨーカ堂に手を付けられるのか?

株主からすれば、たとえイトーヨーカ堂が売却されて他社の看板に衣替えしようと、そのほうが利益が上がるのであれば万々歳でしょう。しかしセブン&アイHDの経営陣から見れば、創業事業に手を付けるなど本当はやりたくはない。しかし時代がこれまでとは違うことも事実で、少なくともこの「スーパーに力を入れるべきかどうか」の議論はせざるをえないでしょう。

これまで「総合小売業」の体裁を保ってきたことで触れずに済んできたパンドラの箱が、そごう・西武売却によって開けられてしまった。このことが今回のそごう・西武売却に関連するいちばん重要なニュースだと私は思います。

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