いかがでしょう。「己を知る」ということが書かれていましたが、みなさんはどう思われましたか。
勉強においても、スポーツにおいても、ビジネスにおいても同じだと思うのですが、やはり最初にやらなければならないのは、「己を知る」ということです。自分が一体どういうところで失敗する人間で、どういう点が優れていて、どういうポイントを今後伸ばしていくのか。そこが理解できている状態でないと、努力して結果を出すことは不可能なのです。
例えばみなさんは、英語はできますか。自分の英語力を現状分析してください、とお願いされたら、どんなふうに実践するでしょうか。
僕は「リアルドラゴン桜プロジェクト」という全国の学校にお邪魔して学生に講義をするプロジェクトにおいて、同じ質問をします。すると、たいていの場合「英語ができない」とか「英語が苦手だ」とか、そういった回答をして「これが現状分析です」と言ってくる生徒が多いです。ですが、これではやはり、不十分なんですよね。
例えば「英語ができない」と分析した子に、「じゃあ次は何をするんだい?」と尋ねると、「うーん、英語を頑張ります」と、漠然とした方法論でしか考えることができないんです。
これでは「なぜ英語ができないのか」「どうすれば英語ができるようになるのか」がわからず、いつまでたってもできるようにはなりませんし、このまま努力しても無駄になってしまうことが多いです。
現状を「分解」して考えることが大切
大切なのは、現状を「分解」して考えることです。英語といっても、いろんな分野があります。リスニング、英文法、英作文、英単語、さらにはスピーキングもあります。自分はどこでつまずいていて、何ができていないから成績が低いのか、しっかりと考えられていないと意味がないんです。
もっといえば、各分野の中にも難易度があります。英文法でも基礎問題もあれば、応用・発展の問題もあります。英単語でも、「英語を見て日本語の意味を答えるのはできるんだけど、日本語から英語に直すのが難しいんだよなぁ」という場合だってあるわけです。
重要なのは、しっかりと「分解して考える」ことです。まずは現状分析する前に、構成要素を分解してみる。「英語」ではなく「英単語」や「英文法」、もっと分解して「英文法の関係詞の基礎問題」と、しっかりとかみ砕いて考えていくのです。こうして分解できれば、あとは簡単で、その分解した要素の対策をしていくだけです。
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