新型ノア/ヴォクシー「このデザイン」で出た理由 賛否あっても売れる?巨大グリルのインパクト

✎ 1〜 ✎ 45 ✎ 46 ✎ 47 ✎ 最新
拡大
縮小

新型は先代のマイナーチェンジ前後のモチーフを合体させたともいえるが、グリルを極限まで拡大した結果、ヘッドランプをその中に収めるまでになった。ニュースリリースでは、この造形を「先鋭かつ独創的」と表現している。

一連の進化に、ひとまわり大きなミニバンである「アルファード」「ヴェルファイア」人気の影響があったことは間違いないだろう。

トヨタの販売チャネル一本化の影響で、近年ヴェルファイアは大幅にラインナップを絞っているが、アルファードは2021年の新車乗用車登録台数で第4位(自販連発表、軽自動車を除く)と、ミニバン最上位である。

その結果、かつてライバル車として販売されていたホンダ「エリシオン」は姿を消し、日産「エルグランド」も、ヴェルファイアとともに2021年のランキングでは50位以内に入らず、アルファードのひとり勝ち状態になっている。

サイド&リアもアルファードに似ている

一方、1クラス下のミニバンではヴォクシーを日産「セレナ」が追い、ノアとステップワゴンがほぼ同じという構図になっている。このカテゴリーでも同じようなデザインを提案すれば、圧倒的なリーダーになれると考えたのかもしれない。

そう思う理由として、フロントまわりのみならずサイドやリアも、アルファードに似ていることがある。

「アルファード」マイナーチェンジ後モデルのリア(写真:トヨタ自動車)

新型ノア/ヴォクシーは、すべてのグレードが全幅1.7mを超えており、3ナンバーになった。このカテゴリーのミニバンを「5ナンバー、2リッタークラス」と呼ぶことが多かったが、新型にこのフレーズは通用しないことになる。

その理由について、トヨタでは「新しいクルマづくりTNGAに基づく新世代プラットフォームを活用したため」としているが、デザイン面では箱からの脱却が可能になった。ボディサイドは、前後のフェンダーを強調する造形が可能になり、リアまわりはアルファードに似た、鳥が羽を広げたような型のコンビランプを採用している。

発表日が、東京オートサロンの開幕前日だったことにも注目している。

次ページ初お披露目をカスタマイズ仕様とした理由
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT