「褒めて育てる」でわが子を追い詰めた母の気づき 息子は「僕を捨ててね」とまで言った

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褒める子育てが流行っていますが、落とし穴もあります(写真:kapinon / PIXTA)
子どもに対しては、できなかったことよりもできたことを指摘して褒めよう。肯定的な言葉をシャワーのように浴びせて自己肯定感をはぐくもう。そんな「褒める子育て」がはやっています。しかし、「褒めていたつもりが子どもを追い詰めてしまった」ということもあるそうです。不登校新聞の編集長が解説します(※写真は編集長の石井志昂さん)。

「小さな成功体験を積むために」褒める対応に

「褒めていたつもりが子どもを追い詰めていた」と教えてくれたのは、あるお母さんでした。そのお母さんには小学5年生の長男がいます。登校しぶりが始まったのは小2のとき。ある日、玄関で泣き始めてから学校へ行かなくなりました。なんとか登校ができるようにとお母さんは厳しく接したり、励ましたりしましたが、まったくダメ。

当記事は不登校新聞の提供記事です

最後の手段として「褒める対応」に徹したそうです。1時間でも、2時間でも学校へ行った日は褒める。教室に入れなくても学校へ行くだけで褒める。学校へ行けなくても宿題をしただけで褒める。「小さな成功体験を積むために」と必死で褒めたそうです。できることを褒めるのが、悪い方向に働くと思う人はすくないでしょう。また、このような手法を推奨する教員や支援者も多くいます。

褒めていたのに、息子は自己否定

ところが息子さんの状況は悪くなりました。褒められても気分はよくならず、逆に強烈な自己否定感を身にまとってしまったのです。学校へ行こうと思うと、前夜から腹痛に見舞われ、泣き出す。そして、あるとき、こうこぼしたそうです。

「次に子どもが生まれたら僕を捨ててね」。

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