ニベアを支持する人がハマる圧倒的安心感の裏側 半世紀も「冬の定番」譲らず、「触れ合い」も訴求

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冬の必需品として「ニベアクリーム」を使う消費者も多い(筆者撮影)
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今年の年明けは、ふだん雪が少ない太平洋側の大都市でも積雪が見られた。冬の寒さはこれからが本番だろう。

気温が低いと肌荒れを気にする人も増え、小売店の店頭にはスキンケア商品が並ぶ。新商品も登場するが昔ながらの商品もある。その中で長年人気なのが「ニベア」(NIVEA)だ。

定番の「ニベアクリーム」は使った経験を持つ人も多いだろう。ブルーの缶に白いロゴの容器は小売店の冬の定番ともいえる存在。近年は通称“青缶”として親しまれている。

日本で発売されたのは1968年。今から54年も前だ。年末年始にいくつかの大手小売店を視察したが、どの店でも目立つ場所に置かれていた。それだけ人気なのだろう。

大きなくくりでニベアが属する美容商品は、流行の移り変わりが激しい世界でもある。なぜこれほど人気が続き、どんな訴求をしているのか。商品の裏側を探った。

コロナ禍で「ハンドケア」の意識が高まった

まずは最近の状況をメーカーに聞いてみた。

「2020年にコロナ禍となって以来、手や指を保湿するハンドケア意識が高まりました。また外出が制限されて在宅時間が増えた結果、自宅でのボディケア意識も高まっています。そうした流れに乗り、ニベア商品の売れ行きは拡大しました。2021年は秋以降に感染者が減って外出が増え、初冬は暖かい日が続いた結果、前年より一段落したという状況です」

ブランドの責任者である、ニベア花王の雨宮綾子さん(ビジネスユニット1 部長)は、こう説明する。

ハンドケア意識の高まりは、新型コロナウイルス対策でアルコール消毒が一般的となったのも大きいだろう。コロナ前後、2018年度と2020年度の市場全体の状況も聞いてみた。

「オールパーパスクリーム市場(※)は、市場全体で約146億円(2018年度)→約150億円(2020年度)と微増でした。その中で、ニベアクリームの商品シェアは33.7%(2018年度)→35.1%(2020年度)と伸長しています」(雨宮さん)

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