ニベアを支持する人がハマる圧倒的安心感の裏側 半世紀も「冬の定番」譲らず、「触れ合い」も訴求

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小売りの店頭では、三世代のふれあいを訴求したPOPが掲げられていた(筆者撮影)

「つながる」を消費者に感じてもらう

もうひとつの消費者訴求は「つながる」――。50周年のキャッチコピーにもあるが、これを強く打ち出すのではなく、消費者に感じてもらう手法をとる。例えば次のやり方だ。

「ニベアクリームの大缶と中缶をセットにした企画品に、2020年から、つながるイラストを採用しています。大缶に大きなクマ、中缶には子グマを手にした女の子も描きました。母グマから子グマを受け取る⇔子グマを母グマに渡す、のどちらにも解釈できます」(同)

大缶と中缶のイラストで「つながる」も描いた(筆者撮影)

ニベアクリームは、「世代を越えて使ってほしい」という願いが込められている。このクリームを幼い頃、親から塗ってもらった経験を持つ人が多い。子どもが成長して大人になり、家庭を持って自分の子どもに塗る――といった流れになれば理想だ。

「2019年までは対面イベントを行い、キャラクターの“まるもん”が人気でしたが、(コロナ禍となって)実施しにくい状況となり、最近はオンラインで『ニベアフォーチュンデコ缶キャンペーン』を企画。ニベア缶のフタに、ことばやイラストを描くもので、多くのご応募がありました」(同)

コロナ前は対面のイベントも実施。クマの“まるもん”が人気だった(写真:ニベア花王)

2021年11月7日、抽選で決定した56人の小学生が参加するオンラインワークショップが開催された。講師としてDIY系動画クリエーター・こうじょうちょーさんも登場。おかあさんやおばあちゃん、いつも一緒に遊ぶ友だちなどへの気持ちを込めた作品が紹介された。

他の業界でも行う参加型イベントだが、子ども時代に何かを作った経験を覚えている人は多い。大人になって思い出すことがあれば、ブランドへの親近感が増すかもしれない。

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