パリ―ウィーン間「夜行列車」14年ぶり復活の意義 環境問題が後押し、路線網拡大はさらに進むか
国境を越えドイツ国内へと入り、この日最後の停車となるミュンヘンは中央駅でなく東駅に到着。頭端式ターミナルへ入ると機関車付け替えなどの手間が発生するため、それを避けるために中央駅を経由しないダイヤとしたのだろう。
日付が変わってミュンヘン東駅を0時4分に発車。次の停車駅は3時30分のカールスルーエなので、現実的な最後の乗車地はミュンヘンとなるはずだ。午前0時過ぎに乗車して9時42分にパリに到着できるのであれば、十分に利用価値があるといえよう。
列車は再び時速200kmでカールスルーエへと向かう。走行音は多少気になるが、揺れはほとんどない。カールスルーエには定時に到着。ここで40分間停車し、フランスの機関車に交代となる。機関車交代のために40分間停車するだけで、時間を考えてもここで乗降する人は普段でもほぼいないと思われる。
TGVに乗り換えれば早く着くが…
カールスルーエを出ると、約1時間後の5時4分にストラスブール着。ここで6時41分発のTGVに乗車すれば、パリ東駅には8時35分着と1時間以上早く着く。先を急ぐ人は乗り換える手もあるだろうが、早朝に起こされて1時間半も駅で待つことに意味ははたしてあるのだろうか。この日は記念乗車とおぼしき数人が列車へ乗り込み、カメラを持った人たちも何人か見かけた。
ともあれ、ストラスブールを5時16分に発車した列車は、次の終点パリまで約4時間30分無停車で走る。徐々に夜が明ける中、田園地帯をのんびり走行し、定時の9時42分にパリ東駅へ到着した。ウィーン同様、ホームにはイベント用ステージが設営され、到着後は大勢の報道関係者などに出迎えられた。
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