「24時間発電するソーラー発電」の衝撃 <動画>再生可能エネルギーの欠点を解消
イスラエルのBrenmiller Energy(ブレンミラー・エナジー)社は、新しいエネルギー貯蔵システムにより、「夜間の太陽熱発電」という難題の解決を目指す。このシステムは、従来のソーラー・テクノロジーに代わるもので、低価格でクリーンなエネルギーの提供を可能とするものである。
ソーラー・パワーは未来のエネルギー源として、これまでに何度も喧伝されてきた。一方、ソーラー・パワーには問題が残っている。つまり、日光なしに発電・蓄電することは困難であり、他のエネルギー源、特に化石燃料と比較するとコストが高いことだ。
しかし、ブレンミラー・エナジー社によると、これらの問題は解決された。
同社のアヴィ・ブレンミラー社長は、次のように言う。「再生可能エネルギーを次の段階に進めるためには、我々人類が必要とする時に必要な電気を提供する必要があります。日が照っている時や風が吹いている時に限定してはだめなのです。そこで重要となるのが蓄電。当社は、電気を従来と同等の価格で24時間供給する予定です。これは画期的なことと言えるでしょう」。
蓄熱時のロス率がわずか5%
ネゲブ砂漠の15エーカーの敷地に整然と設置されたパラボラ鏡。これらが日光を追跡・集光し、蒸気を発生させ、その蒸気がタービンを駆動して発電する。
太陽熱の一部は、日光なしに稼働する新しいシステムによって、地下に蓄えられる。 ブレンミラー社長によると、「流体が充填されたレシーバーに太陽エネルギーを集め、この流体を500℃まで加熱した後、これを他の地下貯蔵エリアに送って熱媒体を温め、これによって蒸気を発生させてタービンを駆動する」とのこと。
技術上の秘密は明らかにされていないものの、蓄熱の鍵となるのはセメント状の物質だ。「この技術は融解塩等を使った他のシステムより効率的」とブレンミラー社長は考えている。実際、貯蔵されたエネルギーのロスは24時間でわずか5%と報告されている。