浜ホト、超難関"核融合発電"に挑み続ける 高出力レーザーの実験施設に行ってみた

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核融合の実験装置はクリーンルームの中にあった。青い無人服の筆者の隣が、開発本部大出力レーザー開発部の菅博文部長。ここは燃料をつくる部屋だ

この連載『なるたん』こと『成毛眞の技術探検』も連載20回を超えた。いろいろな工事現場や研究施設にお邪魔してきたが、物理系の大規模研究施設へ行くと、必ずといっていいほど浜松ホトニクスという企業の名を耳にした。

しかも「世界中を探しても、これを作れるのは浜ホトだけです」「圧倒的な信頼度です」と絶賛されてばかり。ジュネーブにある世界最大の実験装置CERNの検出器に使われるシリコンストライプディテクタ、すばる望遠鏡のCCDイメージセンサなど、光と電子の橋渡しをする主要部品のほとんどすべてが浜ホト製なのだ。ヒッグス粒子やニュートリノの検出も、浜ホトがなければ不可能だったと言っていい。

ついに浜松にやってきた!

なるだん!!

プロ中のプロが称える浜ホトの研究施設をいつか見学したいと願ってきて、今日、ようやくそれが成就する。高まる期待を胸に東海道新幹線をJR浜松駅で降りると、ボクの目を独占したのは『なるたん』という堂々とした文字だった。

なぜ?……近付いてみると、『なるたん』ではなく『なるだん』という居酒屋の看板だった。この出会いは、ボクを来るべくして浜松に来たという気分にさせてくれた。

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