ソフトバンク本拠地はサプライズ球場 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<4>
次いでいつものように座面のサイズをチェック。横幅は38cmでやや狭いが、縦は41センチメートルで極めて平均的。前後の幅は80cmなのでこれも極めて平均的。だが段差は28cmあり、これは合格点だ。すぐ前の座席は、ゲーム開始直前に入ってきた若いカップル。視線方向に女性が座ってくれた幸運はあるが、男性が座ってもたぶん視界は遮られなかっただろう。
隣の席は最後まで空いたまま。肘掛けを使われるリスクもなく、しかもこちらの席は通路沿い。視界も遮られず、言うことなしの環境のはずだったのだが、このあととんでもないハプニングが待っていた。この件は後述する。
ゲーム単位でスポンサー
近年はゲーム単位でスポンサーを募る営業スタイルが各球団ともに定着している。この日のスポンサーは別府大学付属明豊高校。2010年のドラフト1位で昨年ゴールデングラブ賞をとったショート今宮の母校である。
ゲーム開始20分前にはソフトバンクのチアリーディングチーム・ハニーズのパフォーマンス。ゲーム開始時に後攻のソフトバンクの選手が守備位置に着く際には、球団マスコットとハニーズで、明豊高校の生徒を一つの守備位置に二人ずつエスコート。そこへ選手が入ってきて握手をし、生徒たちはハニーズのエスコートで退場する、というセレモニーがあった。
仙台や名古屋では対象は子供だったが、この日はスポンサーである明豊高校の生徒だったというわけだ。始球式は当然学校法人別府大学の理事長。ちなみに、スポンサーゆえの分別なのか、名豊高校の生徒が座った座席はビジター側の3累側だった。もっとも、この球場は基本的にビジターにとって完全アウェー、ソフトバンクにとっては完全ホームだから、1累側でも3累側でも大差はないといえばない。
この日の対戦相手は日ハム。先発ピッチャーは仙台に続き、なんとこの日も大谷翔平だ。大谷が投げると思って選んだ日程ではなかっただけに何という幸運。大谷のピッチングをナマで見るのはこれで3回目だ。そして日ハム完全アウェーとは言うものの、日本ハムの野手、陽岱綱の応援のために台湾からやってきた、若い男女のグループがここにもいた。陽岱綱は台湾では国民的英雄なのだろう。
ところで、この球場はとにかくアストロビジョンがとてつもなく大きい。外野席の端から端までにまたがる巨大さだ。もっともスコアボードとして使っているのは全体の3分の1程度。残りは全て広告スペースだ。とはいえ、ピッチャーは勝ち数、負け数、セーブ数、三振の数、防御率や出場試合数のほか当日の投球数、バッターは打率、本塁打数に加え打点も出るなど、スコアボードの情報量は、仙台には及ばないものの他球場よりは充実している。
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