ソフトバンク本拠地はサプライズ球場 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<4>

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大谷は立ち上がりは今ひとつだったが、4回あたりからスイッチが入り、9奪三振5安打1失点で7回で降板。途中、比較的近くに座っていた60代半ば風の細身の男性がすっくと立ち上がり、打席に立つ松田に向かって、「松中!松中!○※◎▽☆□!」と、何事かを叫んだ(何を言ってるのかは全然聞き取れなかった)。松中って左打ちじゃなかったっけ。松田は右だし細いけど、松中はどっしりタイプ。見た目も全然ちがうぞ。

ゲームは4対2で日ハムの勝ち。投球数は124球と少々多かったが、勝ちが付いた大谷はこれで10勝目を果たした。この球場、ソフトバンクが勝てば花火を上げて天井も開放するのだが、この日は負けたのでどちらもなし。だが、この花火こそこの球場最大のサプライズではないかと思う。

豪華なコカコーラシート

昨年来たときはソフトバンクが勝ったので花火も天井開放もあったのだが、花火はなんと天井を閉めたまま室内で上げるのである。天井を開けるのは花火終了後。地元の人は慣れているせいか平然としていたが、天井付近でばちばち花火が火花を散らしたときは、正直びっくりした。室内花火で消防法の許可が下りることにも仰天した。

ゲーム終了後、可能な限り客席全体を見て回ったのだが、フィールドシートのコカコーラシートは座席間の間隔がゆったりとられていてかなりゴージャス。ネット裏のみずほプレミアムS席は劇場並みのシートだ。とはいえ、西武ドームのスペシャルシートのゴージャスさにはかなわないのだが。

最後にファウルグラウンドと外野フィールドの広告利用状況をチェック。ファウルグラウンドは球団の公式スポンサーで、地元企業で不動産分譲と化粧品製造を手掛けるクレソワン化粧品の広告。外野フィールドはというと、ヤフーと緊密なセブン・イレブンの広告があった。

ゆっくり球場を出たものの、バス乗り場は博多駅行き、天神行きともに長蛇の列。いったい乗れるまでにどれだけかかるかと思っていたら、たった15分で乗れてしまった。西鉄バスが大型バス20台をフル稼働させ、5分に1本の間隔で球場へやって来るからだ。

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