日経平均「2万9000円の壁」突破へ準備は整った 「オミクロン株警戒」でも欧米の株式市場は堅調
いよいよ今週(日本では27日から大納会の30日まで)は年内最後の週だ。そして、来週からはいよいよ2022年が始まる。この「年をまたぐ2週間の動き」がどうなるか考えてみよう。
他国に比べ高い支持率下支え、29日「掉尾の一振」も
まず、12月に入って岸田文雄内閣の支持率は5割を超えてきた(各メディアの世論調査)。内閣支持率が5割を超えると、過去の例から相場は高い。とくに現状のオミクロン株に対抗するには、安定した政権が必要であることはいうまでもない。
世界の感染者数に比べて桁違いに少ない日本の感染者数は、安定した政権に支えられているともいわれる。感染拡大で支持率急落のアメリカのジョー・バイデン政権やフランスのエマニュアル・マクロン政権、アンゲラ・メルケル首相退任後のドイツの政権の混乱などを考えると、あながち否定はできない。
日本においては「安倍・麻生・茂木」の3大派閥が結束して岸田政権を支えることを表明し、安定政権の様相を高めたことは、当面の株式市場にとって安定材料だ。いろいろなことが取り沙汰されてはいるが、個人金融資産約2000兆円が動き出しやすい環境は整ってきたといえる。
予定表を見てみよう。まず27日の日銀金融政策決定会合の主な意見(12月16・17日開催分)を確認したい。次の28日は年内受け渡し最終日だ。この日で年内に資金手当ての必要な投資家の売りは終わる。
もし「掉尾の一振」があるとすれば、2022年の受け渡しが始まる29日だ。そして30日は大納会。「仕舞いよければすべてよし」となるか。
日本の投資家はしばしの休息となるが、新年1月4日大発会当日は早速アメリカで12月ISM製造業景況指数の発表、5日は12月ADP雇用リポート、6日は12月ISM非製造業景況指数、7日は12月雇用統計と、同国の動きに翻弄される1週間が待ち構えている。
ひとことで言えば、2022年はアメリカの利上げの年だ。長期にわたって上昇してきた同国株が大天井を打つかもしれないという不安の中で、日本株がどう動くのか、多くの投資家にとって緊張の1年になるかもしれない。だが、筆者にとってはワクワクする年だ。それを本欄でしっかり伝えたいと思っている。
(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
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