日経平均が3万円手前でグズグズしている理由 市場が恐れているのはインフレ懸念だろうか

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岸田政権はバラマキ批判を封じ込めつつ、大型経済対策を打ち出そうとしているが、株価の反応はイマイチだ。何が問題なのだろうか(写真:アフロ)

例によって、まずは少し時計の針を戻して相場を見てみよう。「自民党衆議院選挙で惨敗予想」で動いていた10月最終週(25~29日)の日経平均株価は、気迷いの中でかなりの「ヘッジ売り」を受けていた。

結果は、自民党が絶対安定多数の261議席を獲得。11月のスタートは売りを立てていた勢力の買い戻しを主力に754円高となった。日経平均のチャートを見ても「強気シグナル」といわれる「大きなマド」を開け、25日移動平均線との上方乖離率は3%を超えた。

さらに、10月5日の2万7822円を下値とする上昇波動で見ると、直前の高値だった10月20日の2万9255円を抜いたことで、上昇第3波が発生したことになる。

自民予想以上の勝利でも株価がハッキリしないワケ

市場はこの時点で、年末高を期待して大いに盛り上がったが、期待はすぐに裏切られた。11月5日からの4連続安で、逆に強気シグナルが消える「マド埋め」の可能性が出たからだ。兜町では「なぜだ?」の声があふれた。

幸い、先週は11、12日の2連騰で「上値トライか調整安か」のせめぎ合いは、上値トライが勝ちそうな気配だが、はっきりしない展開に不安は消えていない。

その理由はいくつかあるが、新政権に対する期待がまだ固まっていないことが一番大きい。第2次岸田文雄内閣が10日にスタートしたが、早速岸田首相は記者会見で「歳出規模30兆円以上の経済対策」を正式に打ち出し、「年内のできるだけ早いタイミングで2021年度補正予算を成立させる」とした。

次ページ「大型経済対策出動」なのになぜ株価は「イマイチ」?
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