子どもの悩み「解決法」知っていても即答はNGの訳 まずは子の言葉を「受け取ることに集中」しよう
聴いているつもりで、しゃべっている?
ふだん、お子さんの話をどんなふうに聴いているでしょうか。
幼稚園や保育園の帰り道に「今日、どうだった?」と聴くとき。台所に立ちながら、あるいは湯船につかりながら……子どもの話に耳を傾けるとき。心にとどめておいていただきたいことがあります。
それは、「しっかりキャッチ」の大切さです。
コミュニケーションは、よくキャッチボールにたとえられますが、お子さんとの会話では、ついキャッチをせずに「バットで打ち返してしまっている」なんてことはないでしょうか。
親御さんから見れば、子どもの話はいともたやすく「こうすればいい」とか「それは、こういうこと」と解決法がわかるからこそ、ついバットを振りたくもなるものです。忙しいときに、とりとめもない話にずっとつき合うわけにいかない、という事情もあるでしょう。
「キャッチ」は四六時中でなくていいのです。毎日、少しでも「キャッチ」を続けることで、実は大きな効用があります。
「キャッチ」しているとき、私たちは「受け取ることに集中」します。
野球のキャッチャーが、ミットを構え、全力でボールを受け取るのと同じです。親が「受け取ることに集中」すれば、話す子どもは「あなたをまるごと認めていますよ」という強いメッセージを受け取り、自分を肯定する心が育つのです。
0歳から2歳ごろの、言葉を操るのが難しい年齢の子どもたちも、いろんなメッセージを発していますね。泣き声や、表情1つひとつ。または拾ったどんぐりを大人の手に乗せてくれたり。そうしたメッセージを「しっかりキャッチ」することで、「愛着」が育ち、自己肯定感などの「非認知能力」の土台となるのです。言葉を身につけた子どもたちも、同じように「しっかりキャッチ」してもらうことで、自分を信じ、自分で考える力を成長させていくのです。
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