子どもの悩み「解決法」知っていても即答はNGの訳 まずは子の言葉を「受け取ることに集中」しよう

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アメリカの心理学者でカウンセリングの大家であるカール・ロジャーズが提唱した「聴き方」は、親子の会話にも大いに役立つものがあります。

そのひとつが、「無条件の肯定的関心」です。親子で言えば、子どもの言葉を、条件なしに聴く。つまり、善悪の評価や、好き嫌いの評価をしない。子どもを否定しないように注意して聴くということです。評価することなく、子どもが「なぜそのように考えるようになったのか」、その背景に関心を持って聴けば、子どもは安心して話ができるというわけです。

さらにロジャーズは、人は「受け入れられていることに気づくと、洞察を始める」としています。子どもが「自分で考える力」を育てるためにも、「条件なしでキャッチする聴き方」で「受け入れる」ことが大切だとも言えるのだと思います。

逆に言えば、「よかれと思って」先回りをしたり、結論を決めつけたりすると、子どもが自分で考え、自分で解決する力を伸ばすチャンスを奪うことにもなりかねません。

子どもの言葉を、条件なしに、関心を持って、受け取ることに集中する。いざ実践してみると、ふだんは子どもの話を聴いているつもりでも、意外と親の側がしゃべっていたのかもしれないと、気づかされるかもしれません。

それでは「無条件キャッチ」のポイントを、続いて見てみましょう。

「無条件キャッチ」5つのポイント

子どもの話を「条件なしでキャッチする聴き方」には、5つのポイントがあります。

Point1 子どもの気持ちをありのままに受け取る

うれしいときだけでなく、子どもが怒ったり、泣いたり、不機嫌な様子でいるときも、子どもの感情を否定しません。マイナスの感情も受け取ることを意識します。

親の考えとは違っている場合でも、まず、耳を傾けます。

たとえば、

●「そっか」「そうなんだね」と受け止める言葉を使う

●「悔しかったんだね」「つらかったね」「うれしかったのね」などと子どもの気持ちを言語化する

●「イヤって言われたんだ」などと子どもの言葉をオウム返しにする

Point2 「判断」をせず、「手助け」をする

親が判断したり、親自身の考えを伝えたりすると、子どもは自分で考えることを途中でやめてしまうことがあります。

親からの「答え」を待つ、受動的な態度になったり、親からの批判を恐れて、話すことができなくなってしまうこともあります。

子どもの主体性を守りながら、手助けになる言葉がけを意識します。

たとえば、

●「本当は〇〇ちゃんと遊びたいのかな」と子どもの意志を明確にする

●「がんばったのにうまくいかなかったんだね」などと表現を言い換える

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