「肩に力が入る」生活こそ不調をもたらす根本原因 症状や違和感が2週間続いたらまずは受診を

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「疲れているはずなのに、うまく寝付けない」「明日は大事な仕事があるのに、不安で眠れない」「コロナのことなど、心配事が浮かんで眠れない」……、厚生労働省が行った2017年の「国民健康・栄養調査」では、睡眠で休養が十分にとれていない人の割合は全体で20.2%。調査の始まった2009年からの推移でみるとじわじわと増加しており、年齢別にみると40代が最も高く30.9%、50代が28.4%となっています。

こうした不眠の症状が出るのは、不安とストレスによる自律神経の乱れが主な原因です。

症状が2週間続いたらまずは病院へ

もしも、「ん? おかしいな」と思う違和感や症状が2週間続いたら、病院へ行くように心がけましょう。不眠に限らず、便秘、下痢、咳、痛みなども不安からくる体の不調の可能性があります。

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「病院に行くと、ひどい病気が見つかってしまうかも……」と、そんな心配から先送りにしてしまう人もいるでしょう。しかし、不安というのは逃れよう、逃れようとすればするほど、大きくなります。

そして、その大きくなった不安によって、腸をはじめとする内臓や血管の働き、ホルモンの分泌といった、私たちの生命活動の根幹を支えている自律神経のバランスが崩れ、ますます体の不調を招いてしまうのです。

健康においては、遠慮や慎みは一切必要ありません。まずは2週間、「ん?」が続くなら迷わず受診することをお勧めします。

小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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こばやし ひろゆき / Hiroyuki Kobayashi

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

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