資産除去債務の襲撃、国際会計基準で外食業界は大混乱!

東京都練馬区にある牛丼店の「松屋」江古田店。創業1号店で、前身の中華飯店から44年間も営業している。「今後も長期間営業を続ける」(鈴木治夫・松屋フーズ常務)はずが、4月1日から会計上で“除去”の対象となった。

この老舗店舗を除去する対象に定めたのが、2010年4月以降開始する事業年度から強制適用される「資産除去債務」と呼ぶ会計基準だ。この新たな基準では、賃借物件から撤退する際、原状回復などにかかる費用を事前に見積もり、財務諸表に反映させなければならない。

適用初年度の今期は過去の対象分を一括で特別損失に計上する。今期以降の出店分は、営業年数に応じ各期の営業費用に振り分けられる。「松屋」江古田店も「閉める計画は毛頭ない」(同)が特損の対象となった。

この資産除去債務を適用すれば、「将来発生する撤退費用を前もって見積もることで、企業が投資家に対し正確な情報を提供できる」(アクセンチュアの野村直秀・エグゼクティブ・パートナー)。だがこの運用をめぐり、外食業界の中で解釈が大きく揺れている。

特損35・5億円。資産除去債務が強制適用される11年3月期決算のうち、外食で最も影響が大きいとされるのがスターバックス コーヒー ジャパンだ(下表)。アパレルなどとは違い、外食店は床に防水を張り、大掛かりな上下水道を設置する必要がある。「店の(凝った)内外装を重視しており、影響は大きかった」(北川徹・統括オフィサー)。


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