大胆予言!アマゾン「医療分野」参入が未来すぎる 「プライム・ヘルス」で個人の健康情報が丸裸に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

アマゾンは優良顧客について、とても多くのことを知っている。何を食べているか、運動用器具やビデオゲームを買っているか、子どもはいるか、恋人はいるか。アマゾンとホールフーズでの買い物や、アマゾン・カード、アマゾン・ペイで決済できる店を通じて、どんな保険士よりも多くの個人情報を持っている。

そしてギグ・エコノミーや長期契約のフリーランサーとして働く人がどんどん増えている。ということは、自分で保険に入る人も増えているということだ。あなたもその1人なら、アレクサに「保険料金を25%節約しませんか?」と尋ねられても、びっくりしない心の準備をしておこう。

企業のCFOがべゾスの幹部から電話を受けて、全従業員に対して同じ保険料割引の提案を受けることは十分にありえる話だ。

「プライム・ヘルス」という医療の未来

しかしそれは始まりにすぎない。アマゾンはヘルスケアの財務コストだけでなく、非財務コスト――時間、労力、不安――も削減できる最適の立場にある。

息子に発疹が出たら、アレクサに呼びかけて皮膚科医につないでもらう。すると医師は、インテリジェント・カメラに向かって息子の腕を上げて見せるよう指示する。

その皮膚科医はおそらくアマゾンの従業員ではないだろう。その部分のビジネスは大規模化できないからだ。

ただし医師は収入の一部を「プライム・ヘルス」(私はアマゾンが地上で最も活気があって便利なリモート・ヘルスケア・プラットフォームをこう呼ぶだろうと思っている)の支払いに充当するはずだ。

アマゾンは世界で2番目に利用されている検索エンジンだ。プライム・ヘルスの会員はここに載っている多数の専門医のプロフィールとレビューを見て、その時点で最も低コストの医師を見つけ出すことができる。

プラットフォームは完全に小売り用のものと統合されているので、結果的に医療に関して、より全体観的なアプローチができるようになる。

キャンプをしているときに、自分の子がハチに刺されて足が腫れてきたと想像してみよう。すぐに電話で誰か呼び出し、次のように言ってもらえば安心できるはずだ。

「わかりました。テントをたたんでここに来てください」。あるいは「大丈夫です。腫れたところをせっけんで洗い、うしろの湖の冷たい水に足をつけてください。明日、車で町へ行って抗ヒスタミン剤を受け取ってください。処方箋はいま持っているスマホの近くの薬局にメールで送っておきます」。コストは安く、家族との時間は増え、心の平安を保てる。

次ページアマゾンの医療参入「機が熟した」と言えるワケ
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事