大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学 デイヴィッド・サダヴァ著/石崎泰樹、丸山敬訳
進化するのは生物だけではない。研究そのもの、そして教科書も同様だと教えてくれるのが本書である。いわば「DNAのすべて」が、高い学問水準でわかりやすい図を駆使して学べる。しかも、その最新の知見は、いまや個人(著名人)の塩基配列すら解明されている事実のほか、旧来の知識を随所で覆す。
原著『LIFE』(第8版)は全57章からなる生物学教科書だ。アメリカで人気が高く、マサチューセッツ工科大学(MIT)では、一般教養必修の生物学教科書に指定されている。バイオテクノロジーの知識が、どの分野の人間にも必須ということからだろう。
本書はそのうちの第3部(第9章から第14章)を翻訳。DNAの構造と複製、タンパク質合成、遺伝子制御などが解説される。
すでに原著第9版が昨秋出版され、寸暇を惜しんでリニューアルもされる。本書を超える教科書が、日本語オリジナルでぜひ刊行されてほしいものである。
講談社ブルーバックス 1575円
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