パターン1:的外れ
最も多いパターンが、そもそも取り組むべき打ち手が的外れであるというもの。どんなに頑張って仕事をしても、間違った方向に突っ走っていたのでは、成果が出るはずはありません。このような的外れを引き起こす原因は、大きく2つあります。
ひとつは、打ち手を決める際、何に対する打ち手なのか、つまり問題の本質をとらえ間違っているというものです。当たり前のことですが、打ち手は課題に対して適切なものである必要があり、課題を特定する段階で認識を間違うと、その後の打ち手がずれたものになります。
読者のみなさんは、自分はそのようなレベルの外し方はしていない、と思っているかもしれませんが、ちょっと次のような状況を想像してみてください。
「最近、お客様からの問い合わせが多く、担当部門のスタッフの残業も多く、負荷がかかっている」という問題が持ち上がっているとします。そのための対応を考えるにあたって、「まずはスタッフを増員する」という検討から始める人が意外と多いのです。しかし、これは本質的ではありません。大切なのは、まず「なぜ、問い合わせが多いのか?」という、そもそものところから思考をスタートさせるということです。
どういったお客様がどのような問い合わせをしてきているのか、といったファクトをまず洗い出し、そこから何が問題なのか、ということを考えていくのです。問い合わせの内容が実はほとんどホームページや取扱説明書に書かれているということであれば、その内容そのものをわかりやすく見直すことが重要ですし、ホームページはわかりやすいのだけれど、書かれているページが見つけにくいということであれば、導線を見直すという打ち手になるはずです。
もうひとつは、問題は正しくとらえているけれど、効果の高い打ち手を選択できていないというものです。このパターンの人は、「いいこと思いついた!」となると、その案そのもの、そしてそれ以外の案を深く検討することなく、思いついたアイデアを実行していくことのみを考え、動き出してしまいます。
こうならないためには、打ち手をひらめいたときに一瞬立ち止まり、その案のメリット・デメリット、そしてそれ以外のオプション(選択肢)がないのか、比較検討しながら進めるようにしましょう。いきなり打ち手に飛びついてはだめなのです。
パターン2:根回し不足
言っていることもやっていることも正しいはずなのだけれど、なぜかいつも誰かの反対に遭ってしまい、うまくいったためしがない。ここでドキッとした人は、「根回し」という言葉をどれだけ自分が意識しているか、考えてみてください。
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