酒のチカラに頼らず部下と交流深める「4つの技」 飲みニケーション「不要」と考える人が6割
これが、ともに働くチームメンバー内で起きてしまうと、組織の生産性にも影響してきます。ここを最も手軽に解決できる手段が「お酒のチカラ」だったのです。
飲み会の場で「お酒のチカラ」を借りてざっくばらんに話し、お互いが自己開示して、相互を理解しあうと、「ラポールの形成」と呼ばれる状態になります。ラポールとは「橋をかける」という意味のフランス語ですが、まさに双方の心に橋がかかるのです。すると「この人は自分に不利益をもたらす存在ではない」と確信でき、お互いの警戒心が解かれ、本当の協力関係が生まれるのです。
「う〜ん、でもお酒のチカラなしでラポールを形成することは難しいなあ」
人間関係づくりをお酒に頼りがちの職場では、そう考えてしまいがちです。ですが、実はそんなことはありません。
共通点を見つけて話しかけてみる
例えば、初対面の相手との会議でも、自分と同郷なことがわかったりすると「えー、そうなの! 僕は○○小学校ですよ。もしかして同じですか?」「あー、あそこのお店、よく行きました! 今もありますか?」なんて話になり、もうぐっと親しくなりますよね。このような場を、意図的に作り出せばよいのです。
そのためにできることは、例えば「笑顔」です。とても簡単なことですが、この第1歩ができない社会人が多いのです。特に上司になればなるほど「厳しい顔」をするのが仕事だと感じている人も多くいるでしょう。でもそれが、人間関係を育むための壁となっているのです。
人間には「ミラーニューロン」と呼ばれる神経細胞があります。これによって私たちは、他者との間に相互作用が発生し、無意識のうちに環境から強い影響を受けてしまいます。そのため、自分から笑顔になり、オープンになると、次第に相手の警戒心が解かれ、相手も少しずつ気持ちがオープンになります。場を明るくしたければ、自分から始める。ここが大切なポイントなのです。
例えば、リーダーはその責任感ゆえに、場やメンバーを統制しようと試みます。しかし、人の心は操作できませんし、操作しようとすると逆に働いてしまうものです。それは、誰もが「自分の生き方は、自分で選択したい」と強く思っているからです。
だから、リーダーは人をコントロールしようとするのをやめて、人が前向きになるための場づくりのアイデアを考えましょう。どうすれば一人ひとりが積極的になるか、メンバーとともに真剣に向き合うのです。そうすれば、お酒のチカラに変わるクリエイティブなアイデアがいろいろ生まれてくるでしょう。
例えば、次のような工夫は効果的でしょう。
このような工夫で、お互いの関係性は育まれて「本音で話せる場」になっていきます。この「ざっくばらんに、良いことも悪いことも話せる」ことは、これまでのビジネスではあまり意識されてきませんでした。ですが、最新の経営学では「チームの生産性を高めるために最も重要なこと」のひとつとして認識されています。
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