3位は資生堂の3410人。同社も前年の9197人から大きく減少した。社員の社会貢献を目的とした活動を年3日まで業務扱いとする「ソーシャルスタディーズデー」を設置。イントラネットのボランティア活動のページでこの制度を紹介している。プロボノ活動としてがん患者に美容アドバイスを行い、社会復帰の支援にも取り組んでいる。
4位はNECネッツエスアイで1720人。ただし、この人数はボランティア参加以外も含むため参考程度にご覧いただきたい。
以下、5位大和ハウス工業959人、6位三菱電機817人、7位積水ハウス757人、8位ニコン702人、9位J.フロント リテイリング620人、10位日本電信電話517人と続く。
コロナ禍で利用人数は大きく減少
利用者100人以上は17位第一生命ホールディングスの104人まで。10人以上は49位の三菱ケミカルホールディングス(11人)まで。昨年は100人以上が28位まで、10人以上は112位までで上位の人数は軒並み減っている。全体の人数も大きく減少。対象426社の2020年度の合計人数は6万9084人で2019年度の10万3264人から3割以上減った。
一方、ボランティア休暇制度自体は一般化しつつある。現在、509社(比率42.9%)が導入(『CSR企業総覧(ESG編)』2022年版)。前年の484社(41.6%)を上回っている。
東日本大震災の前年2010年11月に発売した『CSR企業総覧』2011年版の308社(28.0%)から年々増加している。ボランティア休暇を拡大する動きは今後も広がっていきそうだ。
日本でも急激に注目度が高まっているSDGs(持続可能な開発目標)では、社会課題を解決するために大手企業を中心に多くの取り組みが期待されている。
その際、各企業に必要なのが、社会課題に詳しい人材の厚みを増すことだ。こうした人材育成のためにもボランティア活動は第一歩となる。今後、コロナが終息した後の企業の取り組みに期待したい。
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