「働き方劣化国家」日本が世界に取り残される理由 コロナ禍で必然的になった「ライフシフト人生」
コミュニティーが持つ重要なパワーについてお話ししましょう。今回スマートシティについて話をさせていただく機会を得て、私はとてもうれしく思いました。今後私たちはコミュニティーやご近所付き合いのある社会に戻っていくと思いますが、そのためには、都市が重要な役割を果たすと考えているからです。
都市はまさに、今の私たちがそうであるように、人々を引き合わせ、知識を探求できる場となります。また、同じ志を持った人々が出会い、ビジネスを始めるための真のクラスターとなります。
さらに、多様な人々の中に飛び込んで自分と違うタイプの人に出会う場になりますし、そこで新しい結びつきも生まれます。つまり働き方や生き方を変えるのに役立つ機会がたくさん転がっているのです。
「どのように生きたいか」に関する私からのもう1つの提案として、「マルチステージの生き方」があります。これは何かというと、たとえば働いている最中に長期間の休みを取って海外に出かけたり、あるいは学び直しをしたりといったことです。
100年もあるのですから、いろいろなことができますよね。もしかすると、歳を重ねてから、起業するタイミングが訪れるかもしれません。実際、世界中で事業に成功しているのは、20代より50代の人のほうが多いのです。そこで、人生のポートフォリオを考えてみてはいかがでしょうか。
世界中の人々が新しい生き方を探し始めた
コロナ禍の前までは、私は「マルチステージの生き方」という人生がここまで人々に影響力を持つとは思っていませんでした。ですが、ポスト・コロナの時代に、世界中の人々が新しい機会を求めています。
実際イギリスでは、現在、約半数の人が新しい仕事を探しています。現在は比較的「普通の」生活に戻りつつありますが、同時に人々は「自分はどうしてこんなふうに暮らしているんだろう」「もっと違う生き方ができるのではないか」と自問し始めているのです。
つまり、コロナ禍を通して、私たちはこれまでとは違う生き方があることに気づいた。これは大変重要な学びでしょう。
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