きっとこれって男のロマンなんだろうな~、と勝手に想像しています。
だって現実は、うだつの上がらない上司の下でくたくたになるまで働いていたり、部下からは今日で仕事やめますと言われたり、夫婦関係は冷めきっていたり……。中年男性って何かと大変なんだそう。そんな男のロマンをものすごく現実的に体現してくれているのが、井之頭五郎なのかもしれません。これならオレでも目指せるかもと。
これが、“イケメン若手俳優×エリートサラリーマン×高級レストラン”であれば、誰も共感できません。五郎さんを演じる名俳優の松重豊さんは、食べるのは上手だし、背が高いので独り歩きが似合うし、枯れ具合を出すのがうまいし、最高のキャスティングでしょう。
妥協なき注文がマニア心をそそる
五郎さんのマニアックなところも、「新・3大」と同じで、男心をつかむのかもしれません。まずは店選び。五郎さんは地域に密着している大衆的な店しか選びません。つまりグルメ本にも、ネットにも掲載されていないような町の食堂です。料理の選び方も独特。まずほかの人が何を食べているか観察しながら、その店の名物を必ず頼む。そしてランチセットとかには、必ず単品をプラス。炭水化物×炭水化物になることなどしょっちゅう。
たまに「あっちを頼めばよかったか」と後悔しているときもありますが、そういう失敗もご愛嬌。それから食べ方にもこだわり、店員に“最もおいしい食べ方”を必ず聞いて忠実に再現します。特にごはんへのこだわりは強く、よくお代わりをします。
さて、筆者は、五郎さんがどんな店を選んで、どんなメニューを選ぶのか予想しながら視聴するのにすっかりはまっています。たとえば、第8話「杉並区阿佐ヶ谷のオックステールスープとアサイーボウル」(8月27日放送)。
①路地裏を歩きながら店を探しているとき
筆者:店構えから「焼肉 香苑」か?「とんかつ とん亭」か?と予想
五郎さん:「YO-HO's cafe Lanai(ヨーホーズ カフェ ラナイ)」
ハワイ料理? いつもの食堂じゃないの? 確かに、五郎さんはたまにタイ料理とかブラジル料理店とかにふらっと入るので、今日は変化球かと納得。夏だし暑いしハワイかと。
お店に入ると、女性客ばかりで男性は五郎さんひとり。アウェー感満載となりますが、五郎さんはひるむことなく、彼女たちが何を注文するのかそば耳をたてます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら