背が伸びない中高生に多い「NGな睡眠習慣」の中身 成長ホルモンの分泌に必要なのは「闇の時間」
闇のスイッチが最も入りやすいのは、真夜中てっぺんの4時間(22時~2時)といわれています。受験生ともなれば22時に寝るというわけにはいかないでしょうけれど、22時を過ぎたら電子機器を見ることは最小限に自粛して、0時就寝を目ざしてほしい。せめて、塾のない日にはそうしてほしいと思います。
そして、たまには強化週間を作り、23時就寝を!
上質な眠りにこだわろう
さて、「真夜中、闇のスイッチ」が作動し、分泌命令が出るのは、成長ホルモンだけではありません。上質の眠りをつくり出すメラトニンも、「真夜中、闇のスイッチ」がいちばん効きます。メラトニンは、上質の眠りをつくり出すとともに、脳の進化を助けます。
実は、脳は、眠っている間に進化します。起きている間の経験(勉強した成果や、運動で体が覚えたこと)を脳に定着させ、センスを作り上げるのも、眠っている間なのです。起きている間に脳に叩き込んだことは、眠っている間に定着します。眠りの質が悪ければ、せっかく100回書いた英単語が、するりと脳から抜け落ちてしまう。
眠りの質がよければ、ちらりと見た英単語を覚えておけるのに。眠りの質は、脳の質。身長のみならず、頭のよさも、眠りがつくり出します。眠りをバカにしていると、たいへんなことになります。
22時以降は電子機器を凝視することを控えて、0時にはまぶたを閉じる。これに、人生がかかっていると思って。
また、夜のお風呂習慣(バスタブにつかる)も、メラトニンの分泌を促進することがわかっています。体表面の温度を一気に40度以上に上げると、脳の内部や内臓の温度を必要以上に上げないために(脳や内臓は高温に弱いから)、深部体温が下がります。これがきっかけとなって、神経回路が興奮系から鎮静系へと切り替わります。眠りへと向かいやすくなるわけですね。さらに、「真夜中、闇のスイッチ」は、生殖ホルモンにも関わっています。
真夜中、ゲームやSNSに興じて眠らないと損をすることばかり。それって、人生を懸けてすることかしら? まぁ、たまにはいいけどね。
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