カローラクロス対キックス、ハイブリッドSUV比較 トヨタSUVランナップ拡充、日産は対抗できるか

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キックスのインテリア(写真:日産自動車)

ステアリングは、どちらも上下調整ができるチルト機構と、前後調整ができるテレスコピック機能を備えるため、ドライバーの体格に応じた細かなポジション設定が可能だ。メーターは、カローラクロスが「オプティトロンメーター」と「7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ」を採用(ZとS)。キックスには、7インチカラーディスプレイの「アドバンスドドライブアシストディスプレイ」を装備する。いずれも、速度や外気温度、バッテリー残量など多様な情報を表示可能だ。運転中の視線移動を少なくしながらも、運転に必要な情報が一目でわかり、安全性の向上に貢献する。

ちなみにキックスのシフトノブは、近未来感溢れる「電制シフトノブ」を採用。カローラクロスはオーソドックスなレバータイプだ。こういったデザインの違いは好みがわかれるところだが、キックスは「電動車」であることをよりアピールした装備を採用しているといえるだろう。

室内・荷室の広さを比較

カローラクロスのインテリア(写真:トヨタ自動車)

カローラクロスの室内サイズは、長さ1800mm×幅1505mm×1260mm。一方のキックスは、長さ1920mm×幅1420mm×高さ1250mm。長さは意外にもキックスのほうがあるが、やはり車体が大きいぶん、カローラクロスのほうが運転席・後席ともに橫幅に余裕があり、高さもある。ゆとりある室内という点では、カローラクロスのほうが上だろう。

とくにキックスは、後席の足元スペースが狭く、5名乗車では後席の乗員はやや窮屈さを感じる。ただし、後席シートにリクライニング機構を備えるのは、両車同じだ。いずれも乗員の体格や好みに応じたポジションを取ることができる。

ちなみにカローラクロスの全高は、前述のように1620mm。より大型のハリアーが全高1660mmなので、車体自体は低い設定だ。だが、室内高ではハリアーが1215mmなのに対し、カローラクロスは1260mmと45mmも高い。車格がひとクラス上のモデルより高い天井を持つことも、カローラクロスの優れた実用性や快適性の要因だ。

カローラクロスの荷室(写真:トヨタ自動車)

荷室のスペースも両車ともに広い。だが、カローラクロスは5名乗車時でもゴルフバック4個が収納できるのに対し、キックスは3個程度のため、やはり積載量はカローラクロスのほうが上だろう。

後席は、両モデルともに6:4分割式を採用し、左右どちらかの背もたれを倒せば、後席に人を乗せた状態で長尺物を載せることができる。また、左右の背もたれをすべて倒せば、さらに荷室を広げられるのも同じだ。その際、荷室は、後席シートの厚みぶんだけの段差ができ、フラットにならない難点があるのも両車同様だ。

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