日本株が一時急落したのは中国恒大のせいなのか 「中国版リーマンショック」はやって来るのか
前回のコラム「『日経平均3万円超』で、今すぐに株を買うべきか」(9月13日配信)では、日経平均株価について、急騰したが年末の予想値である日経平均の高値メド3万1000円は変える必要がないと述べた。さらに、今後も日経平均が上がり続けるとは考えておらず、むしろ短期は下振れ(3万円を割れて、場合によっては2万9000円も割る)し、そこから「年末までに本格的な3万円超えを再度達成する」という見通しを示した。
短期的に株価指数が下振れすると見込んでいたのは、主に以下の2つの見方による。
というものだ。
また、海外市場の動向として、「多くの内外投資家の目が日本株の急伸に奪われているところ、アメリカの株価指数の頭が極めて重くなってきたことのほうが、筆者は気にかかる」とも指摘した。
なぜ日本株は一時的な調整に入ったのか
実際の相場を振り返ると、日経平均は9月14日までは何とか単なる勢いで年初来高値を更新した。だがその後は調整に入り、いったん3万円を割れた。先週末の24日は3万円を再奪回して引けているが、今週以降また下値探りに向かうものと考えている。
「気にかかる」と述べたアメリカの株価も、8月半ばには3万5600ドルを超えたニューヨークダウ平均は、一時3万4000ドルを割れ、そこから反発はしているものの、3万5000ドルに届いていない。
とくに日本株がどうして調整に入ったかといえば、「日本の政治情勢の変化が大きく株価を押し上げている」「海外の長期投資家が本格的に買っている」「日本株は大相場に入った」という言説がすべて誤りであったため、その誤りが訂正されているだけだろう。
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