ギャンブルで絶対負けない「意外な人たち」の正体 プロギャンブラーも決して勝てない相手とは?

拡大
縮小

――いえ、おそらく負けてます。どうもギャンブルは苦手で……。

渡邊:それは仕方ないですよ。丑久保さんは次の3人のうち、ギャンブルで絶対に負けない人は誰だと思いますか?

①プロギャンブラー

②素人ギャンブラー

③カジノオーナー

――それは、①のプロギャンブラーでしょう。

渡邊:いいえ、絶対に負けない人は、③のカジノオーナーです。カジノオーナーは、みんなの賭け金の中からあらかじめ利益を確保します。そして、カジノオーナーの儲けを引いた残りの金額を、ギャンブラー同士で奪い合うのがカジノです。だから、プロギャンブラーは、勝つこともあるけれど負けることもあるのです。反対に、素人でもビギナーズラックで勝つこともありますよね。

――そうか。僕が時々は勝つこともあるのは、そういう理由なんですね。

胴元が必ず儲かる理由

渡邊:はい。これは、競馬や競艇、競輪など、ほかのギャンブルにも当てはまります。ギャンブルは、オーナーなどの経営陣があらかじめ利益を確保し、残った金額をお客同士で奪い合うビジネスモデルなのです。このオーナーの利益のことを「控除率」と呼びます。

ギャンブルの種類によっても異なりますが、だいたい5〜25%程度の手数料が取られているのです。言い換えると、みんなの賭け金が100だとしたら、オーナーの手数料を差し引いて、残った95〜75のお金を、参加者で奪い合っているということなんです。

――えっ! そんなに手数料を取られているんですね。もう絶対にギャンブルはやりません!! ただ、ギャンブルの期待値がマイナスである理由がわかりました。

渡邊:ちなみに、みんなが一攫千金を夢見て買う宝くじの控除率は、約55%です。宝くじの売上金のうち、45%をみんなで奪い合っています。だから「300円しか当たったことがない」という人が多いんです。これほど期待値が低いギャンブルもなかなかありません。1等当選なんて、夢のまた夢のような気がしてきませんか?

次ページ金融商品の手数料はわずか1〜3%
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT