東京の「野戦病院」ようやく稼働でも尽きない悩み 9月上旬からプレハブ施設37床で初の治療を開始

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医師の確保は、かねてから野戦病院の必要性を訴える東京都医師会が協力すると明言している。一方、看護師の確保ついて、都の受託運営で看護師の人材紹介を行う「東京都ナースプラザ」の佐藤浩子所長はこう話す。

「ワクチン接種の求人は比較的すぐに応募が埋まるが、酸素ステーションなどの臨時医療施設は、集まるまで時間がかかる。施設は夜勤も求められ、感染患者に対応する技術も必要なため、ブランクがある看護師やダブルワークをする看護師にはハードルが高い」

公的病院の関係者からは、「酸素ステーションへ看護師を派遣しているが、そもそも病院の人員配置に余裕がないため派遣は厳しい」という声も上がる。

医療スタッフの確保について、東京都の酸素ステーションの担当者は、「人材派遣会社などを使って募集している段階で、採用の目途はまだ立っていない。東京都医師会や東京都看護協会への協力要請については(個別案件のため)答えられない」と言う。

コロナ感染者の急増を受けて、厚生労働省と東京都が都内の医療機関に医師や看護師の派遣を要請したのは、8月23日のことだ。医療スタッフの不足は1年前から繰り返し問題となっていただけに、国と都の動きが早かったとは言い難い。

自宅療養者はなお7000人

自宅療養者の数は8月下旬にピークだった。7月31日時点で自宅療養者の数は1万人を超え、1カ月前に比べ10倍ほどに膨れ上がっていた。その数が最大になったのは、8月21日の2万6000人だ。

東京都の新型コロナウイルス感染症モニタリング会議の資料によると、8月10日から9月13日の間に都内で自宅療養者中に亡くなった人は38人に上る。

都内の自宅療養者はなお7000人近くおり、今後も感染拡大の波が再び訪れる可能性もある。病院と自宅をつなぐ受け皿が広がれば、いち早く治療を受けられる患者は増えるはず。医療難民を1人でも減らすには、臨時医療施設の拡充を急ぐべきだが、医師、看護師ともに人手の確保がハードルとなりそうだ。

井艸 恵美 東洋経済 記者

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いぐさ えみ / Emi Igusa

群馬県生まれ。上智大学大学院文学研究科修了。実用ムック編集などを経て、2018年に東洋経済新報社入社。『週刊東洋経済』編集部を経て2020年から調査報道部記者。

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