まさかは起きる!「人生を逆転」させた人の共通点 プロの言葉に学ぶ「暗闇」からの抜け出し方!
若い頃の苦労は買ってでもしろ、という言葉がある。それは真実だと、私自身も強く思う。
可能性はゼロではない
生きていれば、誰しも苦しいときを迎える。いいことばかりの人生なんて、あるはずがない。だからこそ、苦労や試練に直面したとき、どう振る舞うかが大切になる。自暴自棄になったり、誰かのせいにしたり、世の中を憂えたところで、何も解決しない。
稲盛さんの言う「心の持ちよう」は、多くの成功者へのインタビューから感じたことだった。起きていることから逃げない。できるだけポジティブに捉えようとする。すぐに成果が出なくても努力を続ける。「心の持ちよう」こそが、人生の命運を変えていくのだ。
この人の場合も、そうだった。
――野村克也(元プロ野球監督)
野村克也さんは、プロ野球選手として、監督として輝かしい実績を残した。しかし、スタートは南海ホークスのテスト生からだった。1年目が終わったとき、解雇通知を受ける。
「もう絶望の淵でした。合宿所の窓もない3畳の部屋でね、将来を考えると不安でした。でも可能性はゼロではないはずだと思った。試合がダメなら練習で見てもらうしかない。以降、練習の時間がアピールの場になりました。グラウンドの外も勝負でした」
合宿所の庭で誰かが200回素振りをしていたら、400回素振りをした。人の倍のトレーニングをしようと決めた。一軍なんて雲をつかむような話。しかし、努力は天才に勝ると信じるしかなかった。基礎は単純なトレーニングの繰り返し。力のある選手は器用な人が多いから、単純作業の継続は苦痛。そこにチャンスがあった。
「何でもそうですが、基本がマスターできていないと、応用はできません。そのときにしっかりと基礎をつくれていたことで、応用という次の段階に進むことができたんです」
努力が実を結び、少しずつ少しずつ、結果が出ていった。
「自分には自分の知らない自分がある、という言葉を、私は野球を通して実感しました。まさかまさかの連続でしたから、でも、まさかがあるのが人生。自分の知らない自分は必ずいるんです」
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