まさかは起きる!「人生を逆転」させた人の共通点 プロの言葉に学ぶ「暗闇」からの抜け出し方!

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

若い頃の苦労は買ってでもしろ、という言葉がある。それは真実だと、私自身も強く思う。

可能性はゼロではない

生きていれば、誰しも苦しいときを迎える。いいことばかりの人生なんて、あるはずがない。だからこそ、苦労や試練に直面したとき、どう振る舞うかが大切になる。自暴自棄になったり、誰かのせいにしたり、世の中を憂えたところで、何も解決しない。

稲盛さんの言う「心の持ちよう」は、多くの成功者へのインタビューから感じたことだった。起きていることから逃げない。できるだけポジティブに捉えようとする。すぐに成果が出なくても努力を続ける。「心の持ちよう」こそが、人生の命運を変えていくのだ。

この人の場合も、そうだった。

「まさかがあるのが人生。自分の知らない自分は必ずいるんです」
――野村克也(元プロ野球監督)

野村克也さんは、プロ野球選手として、監督として輝かしい実績を残した。しかし、スタートは南海ホークスのテスト生からだった。1年目が終わったとき、解雇通知を受ける。

「もう絶望の淵でした。合宿所の窓もない3畳の部屋でね、将来を考えると不安でした。でも可能性はゼロではないはずだと思った。試合がダメなら練習で見てもらうしかない。以降、練習の時間がアピールの場になりました。グラウンドの外も勝負でした」

合宿所の庭で誰かが200回素振りをしていたら、400回素振りをした。人の倍のトレーニングをしようと決めた。一軍なんて雲をつかむような話。しかし、努力は天才に勝ると信じるしかなかった。基礎は単純なトレーニングの繰り返し。力のある選手は器用な人が多いから、単純作業の継続は苦痛。そこにチャンスがあった。

「何でもそうですが、基本がマスターできていないと、応用はできません。そのときにしっかりと基礎をつくれていたことで、応用という次の段階に進むことができたんです」

努力が実を結び、少しずつ少しずつ、結果が出ていった。

「自分には自分の知らない自分がある、という言葉を、私は野球を通して実感しました。まさかまさかの連続でしたから、でも、まさかがあるのが人生。自分の知らない自分は必ずいるんです」

次ページ静かな語り口の、素敵な紳士だった野村さん
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事